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キンサイ(杭州)鳥瞰図 マテウス・メリアン 1638年
キンサイ(杭州)鳥瞰図
クリーム色シングルフレンチマット付き
マットは規格フレームの四つサイズ(348x424mm)で作ってあります。
<版画の出典作品>
マテウス・メリアン
ヨハン・ルートヴィヒ・ゴットフリード編「世界誌」
1638年 フランクフルト 銅版画
マルコ・ポーロが「東方見聞録」の中で「世界で最も高貴にして富める都市」と讃えたキンサイ(現在の杭州)の鳥瞰図です。
マルコ・ポーロは父と叔父と共に苦労して中国に渡り、1275年に夏の離宮チャンドゥで元の大汗フビライに謁見を許されます。 三人は臣下としてその後17年間フビライに仕えました。 才能があったマルコは信頼され、フビライの使いとして杭州、泉州から四川、チベット、ビルマまで訪れました。 特に中国南部(マンジ)の都、キンサイ(杭州)はマルコに深い感銘を与え、「東方見聞録」の中で、「天の都キンサイは、周囲160キロメートル。 ヴェネツィア同様運河が網の目のように張りめぐらされ、12の水門と12000の橋があった。」と述べています。 また当時の杭州の人口は100万を超え、税収入も莫大で世界一裕福な都市であり、市民は平和を愛し、温和で争うことがない、と感服しています。
このキンサイ鳥瞰図はマルコ・ポーロの記述を基にして描かれた想像の都市図であるとは思いますが、それゆえ当時のヨーロッパ人の考える「理想的な繁栄する港湾都市とはいかなるものか」というのが具現化された大変興味深い都市図になっていると思います。
この図版はピエール・ダヴィティ「世界帝国誌」をヨハン・ルートヴィヒ・ゴットフリードが翻案した「世界誌」に収められたもので、マテウス・メリアンによって新たに制作されたものです。
マテウス・メリアン(1593年−1650年)は当時ヨーロッパで最も有名な版画家集団メリアン一族の頭目で、彼のヨーロッパ地誌「トポグラフィー」は17世紀ドイツ銅版芸術の最高峰と言われています。 このキンサイ鳥瞰図はメリアンの描いたヨーロッパ以外の都市鳥瞰図ということで大変貴重な作品です。
2図目はイメージ部分の拡大図です。
<出品版画について>
出品中の作品は全てオリジナルプリントで、現代の複製品ではなく、記載されている年代に実際に作られたアンティークプリントです。
古い版画ですから紙の酸化や湿気によるシミなどの自然なエイジング(経年変化)や、多少の破れや欠けなどのダメージがある場合があります。 海外では著しく損なわれていなければ、アンティークの魅力のひとつである歴史を感じさせる味わいの源として気にされない場合がほとんどです。 もちろん当店では出来る限りコンディションの良いものだけを集めるよう努力していますが、特にコンディションに敏感なお客様はご購入前にご納得がいくまでお問い合わせください。
<作品のマット装、額装について>
シート状態の版画にはお客様のお好みに合わせたマットをご希望でお作り出来ますので、別途お問い合わせください。 当店で使用しているマットは作品保護に最適なPH値の高い無酸マットで、作品を留めるテープも大英博物館でも使われている無酸紙テープです。
規格フレームサイズのマット付き版画にはお手頃な価格の規格フレームの在庫がございます。 フリーサイズのマット付き版画には、サイズをオーダー出来るモールディングフレームの準備がございますので、どうぞお気軽にご相談ください。
当店では様々なジャンルのアンティークプリントを常時数千枚在庫しています。 お手頃な価格のものから一流の美術品として通る貴重な作品まで、バラエティに富んだ品物を集めるよう努めています。 こちらではその一部しかご紹介出来ませんので、何かお探しの品物がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
商品コード : ARIAAMV-19 |
価格 : 52,580円(税込) |
※送料はAランクとなります。 |
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