No.159　陶器・ガラス器・金属器
陶磁器の壷
Hache & Pepin-Lehalleur,
Gillett & Brianchon Paris
フランス

版画シートのみ　シートサイズ 290x420mm
マットやフレームはご希望により製作いたします。

＜版画の出典作品＞
ジョン・バーンリィ・ワリング
「1862年万国博に出品された工芸品・彫刻の傑作」
1863年　ロンドン　多色刷リトグラフ

市民による近代的な都市が成立し、探検航海や植民地により世界に目が向けられ、産業革命が生活に急進的な変化をもたらしつつあった19世紀中期、ヨーロッパは世界を知り技術を競う博覧会の時代へ向かって行きました。
ワリングのこの作品はまさにその幕開けの時、1862年の万国博に出品された世界各国の技術の粋を集めた美術工芸品約1000点を301枚の版画に収めた驚嘆すべき労作です。　開催後わずか一年で作られたこの作品集は、3000枚の石版と40トンにおよぶ最良の紙を使い、これまでにない数の職人を集めて作られており、強国としての威信を世界に示す、まさに前例の無い大事業でした。
それぞれの図版は、まず当時の最新技術であった写真で作品が撮影され、その写真を着色し、それを元に原画を起こして多色刷のリトグラフが制作されました。　版画製版の際には、テキスタイルや彫刻などそれぞれの分野で名人と言われる職人が起用され、工芸品の素晴らしいマチエールが伝わるように最善の気配りがはらわれています。
出品された工芸品も当時のそれぞれの国を代表する職人の技の結晶です。　現在では美術品として扱われるような仕事を見ることが出来ます。　かつては隆盛を極めましたが現在は無い工房の作品、今でも一流ブランドの老舗として有名な工房の作品、また遥々日本から出品された作品もあり興味が尽きません。
作品の監修と図版の原画制作を担当したワリング（1823年−75年）はライム・レジスで生れ、王立アカデミーで学んだ建築家で、画家、リトグラフ版画家としても有名でした。

＜出品版画について＞
出品中の作品は全てオリジナルプリントで、現代の複製品ではなく、記載されている年代に実際に作られたアンティークプリントです。
古い版画ですから紙の酸化や湿気によるシミなどの自然なエイジング（経年変化）や、多少の破れや欠けなどのダメージがある場合があります。　海外では著しく損なわれていなければ、アンティークの魅力のひとつである歴史を感じさせる味わいの源として気にされない場合がほとんどです。　もちろん当店では出来る限りコンディションの良いものだけを集めるよう努力していますが、特にコンディションに敏感なお客様はご購入前にご納得がいくまでお問い合わせください。

＜作品のマット装、額装について＞
シート状態の版画にはお客様のお好みに合わせたマットをご希望でお作り出来ますので、別途お問い合わせください。　当店で使用しているマットは作品保護に最適なPH値の高い無酸マットで、作品を留めるテープも大英博物館でも使われている無酸紙テープです。

規格フレームサイズのマット付き版画にはお手頃な価格の規格フレームの在庫がございます。　フリーサイズのマット付き版画には、サイズをオーダー出来るモールディングフレームの準備がございますので、どうぞお気軽にご相談ください。

当店では様々なジャンルのアンティークプリントを常時数千枚在庫しています。　お手頃な価格のものから一流の美術品として通る貴重な作品まで、バラエティに富んだ品物を集めるよう努めています。　こちらではその一部しかご紹介出来ませんので、何かお探しの品物がございましたら、お気軽にお問い合わせください。